中国語変調「一」ひねくれ嘘つき君だった。

中国語変調一

中国語変調の「一」の規則について、すぐに覚えられるように詳しく解説していきます。

 

 

中国語の発音は難しい

中国語を勉強している人にとって、一番難しいと感じるのは「発音」と答える人が沢山いらっしゃいます。この点以前一人の方にインタビューした事があります。

30代で勉強を始めたある方にとっても、発音は難しいと感じていました。特に日本には無い発音があるために、覚えるのに苦労したとの事です。

そこで、その方にどのようにして出来ない発音を克服したのか尋ねたところ、このように回答してくださりました。

 

「自分が発声できない単語は、聞き取ることも出来ません。

もし聞き取れるようになったら、自分も話せるようになりました」

 

この方にとって、数字の1



を聞き取れるようになるまでに、時間がかかったようです。
しかし、聞き取れるようになった時点で発声も出来るようになったとの事です

とても興味深い意見を聞くことができました。

 

数字の1は実は簡単そうに見えますが、なぜ聞き取れなかったのでしょう?

色々な要素が関係していると推測できますが、一つ考えられる原因としてこの数字の1は声調が変化する特殊なパーターンだからです。

 

中国語の声調は、ジェットコースターの要領で考えていただければスムーズに覚えていくことが出来ます。

中国語の声調変化はジェットコースターみたい?【超簡単】

も参照してください。

 

しかし、中国語の声調にはある一定の決まりがありましてココを理解する必要があります。

 「一」の規則

数字の1は単体で使う場合は1声なのですが、他の漢字と組み合わせる場合、

数字の1に来る次の漢字の声調次第で、1の声調が変化します。

 

ではその規則を簡単に表記します。

一の後が4声の場合、数字の一は 1声から2声ヘ変化します。

一の後が1声・2声・3声の場合、数字の一は、1声から4声に変化します。

 

例をあげます。

 

一块      yī kuài   ⇒   yí  kuài

一张       yī  zhāng ⇒   yì  zhāng

一直       yī   zhí     ⇒   yì   zhí

一起       yī  qǐ      ⇒   yì  qǐ

 

これは、規則なので、最低限覚えていきましょう。しかし、こうして書面にしても 覚えにくいですよね?

ですから覚えるためにイメージしていただきたいのは、中国語の1は とっても ひねくれっ子で嘘つきだと思ってください。

 

みんな登校班で同じコースを毎日歩いているのに、一人だけ、自分は あっちからいく・・・って 独立したがるタイプです。そういう子ってすごく変わっていて、だから友達も少ないんです。 

でも、本当に自分と心から分かり合える子とだけは、一緒にいることができるタイプ。中国語の1もひねくれているので、後に来る漢字の声調で自分は違う道を行く、つまり変化してしまうんです。

 

でも面白いのは、1の後に来る漢字が同じ1の時は、変化しないんですよ。

 

一一  yī  yī  ⇒ 変化なし

 

そしてさらに面倒な事に、ひねくれているだけでなく嘘つきなんです。

今何時ですかって? ひねくれ君に聞くと、

本当は4時なのに、2時ですよ!って 答えるんです。

そして、それ以外の時間の時には、面倒なので必ず4時ですよ!って言うんです。

 

こんな子供がいたら、「大人をからかうのは やめなさいっ!!」と叱られますね。

中国語の一も同じです。

4つの声調を時間と考えてみましょう。

 

一の後ろにある漢字が4声(4時)の時は2声(2時)になって

それ以外の 1・2・3声の時は、4声(4時)になります。

 

ですので、中国語の一は少し特殊だという事を覚えておいてください。

 

ちょっとややこしいんですが、頭でひねくれ嘘つき君の例をイメージさせれば、忘れることはありません。

 初めは少し時間がかかるかもしれませんが、時間と共に自然に口から出るようになってくるので、心配しないで下さいね。 

まとめ

中国語変調「一」の規則は単体で用いる場合は1声ですが、次の音が4声の場合、数字の一は1声から2声ヘ変化し、一の後が1声・2声・3声の場合、数字の一は、1声から4声に変化します。

しかし1の後に来る漢字が同じ1の時は、変化しません。

ややこしいですがこの規則を覚えない限り、中国語の発音・ピンインを覚えていくことが出来ない事を忘れないようにしましょう。