中国語の量詞は沢山ありますが、今回は本土での活用法を紹介していきます。
正確さは重要だが、そこに落とし穴がある
正確な発音、正確なピンイン、正確な文法。
これらは中国語を勉強する上で誰もが目指すべき目標です。
正確だと自分で100%自信があれば、現地で使う事が出来ますし、それはあなたの中国語力に影響してきます。あなたもそう思いませんか?
しかし日本人によくある特徴として、「クオリティーを求めすぎてしまう」という事があります。
ニッポンの技術は素晴らしい・・・完璧だ!
この国民性があだとなり、言語学習にも影響を与えることがあるのです。
でもだからといって、ルーズになり過ぎるのも良くない・・・と言うのが日本人の性格なのではないでしょうか?
まずこの点、1例で考えてみたいと思います。
料理をする際、私はクックパッドを見ることが多いのですが、1回目はレシピに沿って正確な分量で料理をすることがほとんどです。
でも覚えた2回目からはどうでしょうか?
大体の感覚で塩や醤油等の調味料を加えていきます。そして、3回目くらいからになると、自分でアレンジし始めて、違う味のものを作ったりもします。
しかし同時に3回目くらいになると、レシピも全く見ていないので、分量が適当になることもあって、意外に美味しく出来なかったりもします。
失敗する時だってあります。
そこで、「やっぱりレシピちゃんと見ないとだめだな・・・」って悟ります。
あなたも同じような経験あるのではないでしょうか?
例えばカレー・・・
簡単に作れますが、カレールーの箱に書いてあるレシピは結構バカにできないと思いませんか?
あの水の量、煮込む時間・・・しっかり守ると美味しい物ができます。
でももしどうでしょう?
ジャガイモを何個!ニンジンを何個!肉は牛肉じゃないと絶対だめ!!
と一つ一つ異常なまでにこだわっていたら、アレンジ性がなくなってしまいますし、応用がきかないかもしれません。
中国語も価値の重心を見極めろ!
実は中国語の勉強においても同じことが言えるんです。確かに、発音が正確である事はかなり重要なポイントですが、 応用をきかせる必要がある分野もあります。
それが、今回紹介する量詞です。
量詞というのは、数を数える時の単位の事で、
1つ (つ) 1個(個) 1枚(枚) 1(冊)
の事を言います。
中国語にも当然この量詞というのが存在するのですが、これがまた覚えるのが面倒です。
例えば、
紙⇒一张(yì zhāng)
傘⇒一把(yì bǎ)
ズボン⇒一条 (yì tiáo)
服⇒一件 (yí jiàn)
皿⇒一碗 (yì wǎn)
簡単に並べてみましたけれど、非常に面倒です。
最低でも上にある基本は覚えるようにしたいものです。
でも、時として応用を聞かせることも出来ることを覚えておいてください。
日本語でも1個とか 1つ という言葉が存在するように、中国語にも、一つ、1個に相当する一个(yí ge)という単位が存在します。
辞書でこの単語について調べてみると、意外にもこのように解説されています。
最も広く用いられる量詞で、専用の量詞のない名詞に用いるほか、
一部の他の量詞に代用されることもある。
引用‐小学館中日辞典‐
この言葉は非常にありがたいです。
外国人にとって、すべての量詞を覚えることは出来ませんし、その場その場で、この量詞はなんて言うんだろう・・・と考えていると、全く話すことが出来ません。
例えば、スーパーの袋は一个でいいのかな?
メガネの量詞はなんだろう??
こんな風に一つ一つ考えていては、いつまで経っても話せるようになりません。
クオリティーを求めすぎると、あなたの中国語の進歩に影響が出ます。
以前中国で生活していたある日、こんな事実に気づきました。
「結構本場の中国の人も量詞を無視して適当に 一个って言う時が多い」
この点なぜなんだろう?とよく考えてみたんです。そうすると一つの気づきがありました。
日本語でも、本来量詞があるのに代用している時ってありませんか?
傘は本来1本 2本でも、1つ2つって言う時もある・・・
お皿は1皿 2皿でも、1つ2つって言う事もある・・・
そうか!中国語も代用できるのか!
って事に気づいたんです。
あなたも今新しい発見があったでしょうか?
なので、なるべく正確に量詞を使うよう心がけてはいますが、一个っていう事もできます。
冷蔵庫とか、日本語では1台って言うので、中国語でも一台と言えますが、个を使っても大丈夫です。
映画とか、本来なら中国語では、一部(yí bù)电影ですけど、一个电影でもOKです。
一个电影多少流量?
(映画一本ダウンロードするのにどのくらいの通信料かかる?)
みたいに現地のサイトでは使われています。
先ほどの解説にもあったように、専用の量詞があるもの以外には个を使うとありました。
つまり、かなりの物が个でOKなんです。
ある程度基本の量詞を学んだら、後は 个と言って見ましょう。でも、お忘れなく!!
分からないものがあった時に个を使うのは構いませんが、家に戻ったら、しっかりと「本当はなんというのか」勉強してみてください。
もし専用の量詞がなければ、そのまま个を使っていきましょう。
まとめ
基本中国語学習では自信を付けていくためにも正確な表現は必須となります。
しかし、その勉強項目の真の価値を分かっているかどうかで、どれだけクオリティーを求めていくべきなのかも変わって来ます。
正確な発音・文法・単語の意味
これらを極める事は必須条件です。
しかし今回の量詞に関しては、意外にも幅広く適応できるルールがある事を学習できました。