中国語で【こんにちは】は「ニーハオ」你好であると定着してますが、中には違う!とかいう声も聞きます。今回は「ニーハオ」にまつわる真相をチェックしていきます。
中国語の「こんにちは」は本当にニーハオ?
まず、気になるニーハオの真相をチェックしていこう。
中には中国語の「こんにちは」は你好(ニーハオ)ではないという主張が存在する。
これが本当なのか嘘なのか?そんなのは、現地で生活してみないと分からない。自分自身も日本にいて中国語をかじっていたころは、中国では挨拶代わりに「ご飯を食べた?」吃饭了吗?というフレーズが頻繁に使われていると学んだ。きっと、中国語でこんにちはを検索するユーザーは、それらの真相も知りたいことだろう。
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中国語の「こんにちは」は間違いなく你好(ニーハオ)です。笑
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それではなぜ中国語の「こんにちは」はニーハオではないという人がいるのですか?
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では解説していきましょう。
確かに、中国では「こんにちは」の変わりに「ご飯食べた?吃饭了吗?」と言う人は沢山いて、一種の挨拶代わりになっている事もあります。
また、中国では初めて会う相手やごくたまに会う相手以外にはあまり使わない・・・などと言う声も存在します。
しかし、もう一度よく自分の生活を考えてみてください。わたしたち日本人も、初めて会う人や、時々会う人には丁寧に挨拶しますよね?でも親しい友人や家族に、改まって「こんにちは」なんて言いますか?
言いませんよね?
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[char no=4 char=”郑信昌”]
中国文化がどうだ!こうだ!と考える前に、普通に日本の脳で考えて中国語の「こんにちは」を使っていくようにしましょう。
ごくまれにしか会わない相手には当然敬意を込めて「ニーハオ」と言うべきです。
あなたにとって本当に親しい友達や友人ならば、ニーハオと言わなくても良いかもしれませんが、言っても言わなくても相手に与える印象はそれほどかわりませんので、心配しなくても大丈夫です。
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なんだか余計な事を考えすぎていました・・・中国語で「こんにちは」と言いたいときには、特に意識しなくても良さそうですね!
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補足情報
ここから少し補足していきます。中国文化を気にする必要がないと先ほど解説していきましたが、逆説で考えていくとこういう事になります。
中国では近所との付き合いを非常に大切にしますし、人間関係も重視しています。何かが発生すれば、みんなで助け合う精神が、友人・近所同士では強い傾向にあります。
つまり、人と人の距離感が近いという事です。
日本でも、田舎ではそのような関係が当てはまるのではないでしょうか?ちょっとした事件があれば、村中に知れ渡る。誰かが結婚すれば、町全員が知っている。こんなことは日本でも見られます。
中国でも同じ事で、その傾向が比較的都市部であったとしても見られることがあります。
しかし、中国も徐々に都会化し、ストレス社会に押されているので、人間関係や人との距離が遠ざかりつつあります。
その結果、以前では「こんにちは」と言わない文化だった中国も、明らかに「こんにちは化」してきています。
また、若者たちは外国の文化を大量にあさっているので、若い世代も既に「こんにちは化」してきています。
中国語「こんにちは」にまつわるもう一つの事実
中国語で「こんにちは」はニーハオではないという理由にはもう一つ原因が考えられます。
中国では日本と同じように漢字を使う文化です。
漢字には一つ一つ意味が込められていて、解説すれば長くなるのは、日本も中国も同じです。
では中国語の「こんにちは」你好という漢字を分解してみましょう。
中国語の你は、あなた・・・
中国語の好は、良い・・・(状態が良い)
を指します。
もし、疑問形の吗を最後に加えて你好吗?としたならば、
あなたどうですか?と相手を気遣っている表現になります。
つまり、ニーハオ自体に「こんにちは」成分は含まれていないことになります。
これらの原因から、中国語の「こんにちは」はニーハオではないという人もいるのかもしれません。
しかし、中国語の你好に「こんにちは」成分が含まれていなかったとしても、確実に「こんにちは」と訳されています。漢字自体に意味が含まれていなくても、そのような意味を持つ単語としてとらえることが出来るでしょう。
中国語の「こんにちは」は拡張できる
中国語の「こんにちは」は、你好だけでないのをご存じだろうか?
先ほどの漢字の意味を理解しておくと、中国語の「こんにちは」には拡張成分が含まれているのが分かる。
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你好 nǐ hǎo こんにちは
您好 nǐn hǎo こんにちは(敬意を込めて)
你们好 nǐmén hǎo こんにちは(複数の人に対して)
大家好 dà jiā hǎo こんにちは(大勢の人に対して)
上午好 shàng wǔ hǎo こんにちは(午前中)
下午好 xià wǔ hǎo こんにちは(午後)
叔叔好 shū shu hǎo こんにちは(既婚男性に対して)
阿姨好 ā yí hǎo こんにちは(既婚女性に対して)
姐姐好 jié jie hǎo こんにちは(お姉さんに)
妹妹好 mèi mei hǎo こんにちは(妹に)
爷爷好 yě ye hǎo こんにちは(おじいさんに)
奶奶好 nǎi nai hǎo こんにちは(おばあさんに)
老师好 lǎo shī hǎo こんにちは(先生に)
【相手の名前】好 こんにちは(相手の名前の人に)
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このように、你の代わりに違う単語を挟んだとしても、どれも「こんにちは」になる。
你好=中国語の「こんにちは」と思っていた人には新しい発見だろう。※
※その他中国語の你好には、相手に声をかけるときに使う「ニーハオ」が存在する。ニュアンス的には「すみません」に近い語句になるが、今回は割愛する。
まとめ
中国語の「こんにちは」には、直接こんにちはという意味はないものの、中国国内においての使用法は、日本で使う「こんにちは」と同様の意味を持っていた。
中には、「こんにちはではない」という意見もあるが、結論からすれば正解でもあり、不正解でもある。
しかし、漢字の特徴・中国の生活スタイルから見て、中国が外国の影響を受け、今後ますます中国語の「你好」は「こんにちは」成分が増すことは間違いないだろう。
また先ほどの例文から分かるように、中国語を効率よく覚えていくには、拡張成分を理解する事がかなり重要になる。
もし、你好=中国語のこんにちはと覚えている人にとっては、先ほどの例文は理解できないだろうが、前者で解説したように、中国語漢字の特徴を捉えていけば、なぜ○○+好がどれも「こんにちは」に相当するのかが分かる。
よく、ワンフレーズを覚えよう!!という学習方法が多数存在するが、
それらは「楽」を求める学習方法であり、この方法で中国語を真面目に勉強しようとすれば、応用がきかない罠にはまってしまいます。いくつかのフレーズだけで満足できるなら構わないが、
・今後進歩したいと思っている人
・中国語のこんにちは=你好と思ってこのページを見た方
・今後中国語を勉強しようと思っている方
・中国語を真面目に勉強したい方
これらに該当する方は要チェックです。
しっかりと、漢字と文の構成を理解していかないと、後でつまずくことになるでしょう。